2002-02-04
 雷鳥で酒盛
 
先日、久しぶりに「米朝一門会」の旅公演に行ってきました。北陸は敦賀、金沢の一泊二日コース。うちの国宝を筆頭に、ざこば、南光、小米朝と私。それに前座が日替りで米吉、吉坊という豪華メンバー。お囃子のOさんにマネージャーが2人、合計10人という大世帯になりました。

泊りでの一門会は、一昨年からなかったと思います。敦賀で泊って、ゆっくり魚(好きです)を食べられるのかと思ってたら、その日は終演後、金沢へ移動することになっていました。敦賀の一門会は大盛況で、仲入り前に出演の南光、米朝のお二方は、一足先に金沢へ出発。残りのメンバーは終演後、最終の「雷鳥」金沢行に飛び乗りました。

この日、お客様からお酒をいただきました。電車の中で飲んでくださいと、氷詰めの箱に入れて冷やしてあります。こんな楽屋見舞いは大好きです。座席へ着くなり酒盛りは始まりました。ビールで乾杯をしたあとは、早速いただいた日本酒の封を切りました。人に聞いた話ですが、こういう時の私の顔はニコニコ、ニヤニヤ、幸せそのものという顔をしているそうです。そのお酒は2合瓶や4合瓶を取り混ぜて一杯入ってました。

一行の中で酒飲みは、ざこば兄、小米朝、私にお囃子のOさんの4人。すぐにワーッという大騒ぎ。ゲラゲラ、ゲラゲラ笑いどおし。何がそんなに面白かったのか、さっぱり覚えてませんが…。

もうすぐ金沢へ着くという時、ざこば兄が煙草に火をつけました。禁煙車なんですよ。他に誰もお客は乗ってませんでしたが…。私も昔は煙草を吸ってましたから、酔うと吸いたくなるその気持ちはたいへんよく分かるのですけど。

何故でしょう? そんな時に限って車掌さんはやってくるのです。それに気がついたざこば兄さんの慌てること慌てること。私の隣でウロウロしておられる。思わず吹き出しそうになったのですが、車掌さんの目に留まると困るので、ぐっと我慢しました。

でも車掌さん、気がつかないはずがありません。そこからの行動がなかなかの見ものでした。「禁煙車」と書いた札をキッとにらんで、次にざこば兄の顔を見て、また「禁煙車」の札を見たかと思うと、スッと通り過ぎて行きました。この間、わずか1秒か2秒の早業。シャレた無言の注意でありました。それでまた大笑いをしているうちに、「雷鳥」は金沢へ到着したのでした。

敦賀から金沢まで1時間半。いただいたお酒は全部空いてしまいました。空き瓶の容量を合計したヤツがいます。要らんことをせんでもええのに…。吉坊君です。証言によると、これが1升6合だそうです。…さすがに飲んだ4人はびっくり。1人あたり4合ですがな。聞かなんだらよかった。ちょっと気分が悪くなったような気がします。

さて、金沢のお寿司屋さんが遅くまで開けて待っていてくれました。お刺身山盛りにお寿司がズラーッ。4合が祟りました。なんぼなんでももう食べられへん…。

という訳で、もったいない旅でございました。